「コネクティビティ:つながる社会とクルマ」-Connectivity-Vehicles Promoting Connected Society-

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Connected Car(つながるクルマ)社会の実現による新たな価値の創造に向けて

昨今、自動車の進化としては大きく「自動運転」と「つながる車(Connected Car)」の2つの方向性があるとされる。5GやAI・ビッグデータ利活用の発展によるConnected Car化が今後進むことを受け、多様なプレイヤーの参画の下、総務省は「Connected Car社会の実現に向けた研究会」を2016年12月~2017年7月にかけて開催した。

次世代サービス革新を支える技術進化

クルマの「所有」から「利用」への動き、つまり「Shared/Service」化が進行すると、自動車業界にとって顧客への価値提供の在り方が根本から変わる構造変化になり得る。いわゆる「CASE」における「Connected」「Autonomous」「Electric」は、それぞれが独自に発展すると同時に、その要素技術やビジネスモデルの相互作用の中で融合し、新たな進化的価値を創出する。さらに、それらが「Service」という新たな革新的価値の創出を加速する。このような新しい変化の中で複雑化する事業の「オペレーション」のリスクを軽減しつつ、次世代に向けた「イノベーション」の創出を加速していくため、経営の革新が必要とされている。

Connected Car & Servicesに対する日産の取組みと課題

日本でテレマティクスといわれるコネクティドカーを対象としたサービスが始まって20年が経ち、クルマやインフラ、社会構造が同時に変わろうとしている。そのような変革期に差し掛かったコネクティドカー&サービスに関し、EVや自動運転のサポートを含めた日産の取り組みと今後の検討項目を紹介する。

トヨタのConnected戦略

トヨタ自動車のコネクティッド戦略について概説する。コネクティッドカーによって実現されるITS、テレマティックスサービス、車両ビッグデータ活用の機能のうち、主に車両ビッグデータの活用詳細の方向性と、トヨタが考える課題、およびそれらに対する対応の方向性について述べる。

ブロックチェーンを活用したクルマ向けサービスと支える技術

ここ数年、自動車産業で注目されているブロックチェーンについて解説する。IoT、ここではクルマで発生するトランザクションをブロックチェーンに記録し、そのデータをビジネス・エコシステムの中で共有し取引を行う。こうした、ビジネスをマイクロ・ペイメントと呼ぶ。当論文では、クルマにブロックチェーを使うことで今後登場が想定されるビジネス・サービスやそれを支えるブロックチェーン技術について解説する。

SDL(Smart Device Link)─スマートデバイス連携規格─の紹介

SDL は、スマートデバイスとクルマがつながるためのオープンソースプラットフォームである。完成車メーカが責任をもって安全な利用環境を構築しつつ、参画しているアプリ事業者その他のすべてのプレーヤで規格の機能、品質向上や、エコシステムの拡大を行っており、独立した非営利団体としてコンソーシアムが運営されている。

市場をつなげるテレマティクス応用サービスに対する取組みと課題

ヒトとモノのクルマを用いた移動を支える市場にテレマティクス応用サービスを提供し、得られる移動データの利活用ソリューションに繋げる取り組みを紹介する。

群馬大学における自動運転移動サービスに関する取組み

本文では群馬大学の自動運転技術の社会実装に関する活動に焦点をあて、自動運転の社会実装を目指す背景と、技術的アプローチの特徴、産学連携の動向を説明する。そして、実証実験の一例である兵庫県神戸市北区におけるラストマイルの自動運転移動サービス実証実験についてその概略を報告する。

“ゆずりあうクルマ”を実現する人工知能技術の開発

本解説では、人工知能技術を応用することで、自動運転車両同士が経路をゆずりあっても個々の移動を阻害することなく、全体としての移動効率も増加させることができる自動運転技術を紹介する。また、その人工知能技術を検証するために構築した実車の約12分の1のラジコンカー16台が走行する実験環境についても紹介する。

地域の持続可能な物流ネットワークの構築について

我が国の物流を取り巻く状況に様々な変化が生じている中で、政府の物流行政の方向性を示す新たな「総合物流施策大綱(2017年度~2020年度)」が閣議決定された.本稿では、新しい大綱の概要と地域の持続可能な物流ネットワークの構築を中心に最近の物流施策を紹介する。

AIネットワーク社会の推進

AIネットワーク化の進展により、多大な便益が期待される一方、AIのブラックボックス化などによるリスクも懸念されている。総務省が開催している「AIネットワーク社会推進会議」において検討されたAI開発ガイドライン案やAIネットワーク化が社会・経済にもたらす影響・リスクの評価などについて紹介する。

生活・サービスにおける次世代人工知能技術

機械学習に基づく人工知能の実用化が劇的に進んでおり、産業構造変革、スマート社会の実現も期待されている。本稿では実社会のビッグデータから確率潜在意味解析(PLSA)、ベイジアンネットを用いて確率モデルを構築し、予測や制御のために計算可能にする技術としての確率モデリング技術について概説する。

三次元重心検知IoTクラウドAIソリューション

商用車の横転防止に貢献し自動運転支援技術としても期待される三次元重心検知システムについて、その生い立ちから既存車対応アプリケーションの現状、そして、車載IoTクラウドAI化して、コネクティビティソリューションを目指すプロジェクトについて紹介する。

運転時の視認行動における日米の文化差

運転時の視覚認知の文化差に関する筆者らの研究内容について紹介する。実験では、日本人とアメリカ人に日米での運転シミュレーションに参加してもらい、その間の注視行動を計測した。実験の結果、日本人は運転に関係する物体を注視する一方で、アメリカ人は目立つ物体を注視することが両環境下で一貫して示された。

つながる社会とクルマのセーフティ&セキュリティの動向と展望

本稿では、自動車制御システムの発展経緯を俯瞰し、近い将来到来する、つながる社会とクルマの実現に向けた安全性(本稿ではセーフティと記する)とセキュリティの現状と課題を整理する。

コネクテッドカー向け侵入検知・防御システム

車両のコネクティビティは、インターネットからサイバー攻撃を受ける可能性がある。ハッカーは、ステアリングの様なアクチュエータの制御を乗っ取る脆弱性を利用して、遠隔から攻撃することで運転車を危険にさらすことができる。そのため、筆者らは、コネクテッドカー向けの侵入検知・防御システム(IDPS)を構築することが重要であると考える。IDPSはリアルタイムに想定済みの攻撃を防御でき、かつ想定外の攻撃も検知できなければならない。本論文では、ホスト機器(IVI/TCU)、車載Ethernet、CANおよびクラウドの観点から要件や課題を整理する。