自動車用パワートレーンの主流であるガソリンエンジンは,今後のさらなる環境規制強化,エネルギー問題に対応するため、従来以上のさらなる革新的進化が求められている。本委員会では,それに対応すべく、ガソリンエンジンの熱効率,有害排気物質低減,出力特性,安全・信頼性,コスト,小型・軽量化 など、各性能のさらなる向上を目指すと同時に、評価パラメータ増加に対する適合工数増大などに対応するモデルベース開発の導入も促進している。これら広範囲にわたる先進技術開発と、産学官のメンバーでの活発な論議を通じて、将来のガソリンエンジンのあるべき姿を予測し,これらの成果を広く研究者に紹介,実用化に貢献する。
委員長 | 津江光洋(東京大学大学院) |
幹事 | 今村 宰(日本大学)、田中大二郎(ヤマハ)、寺地 淳(日産)、野口究(スズキ) |
委員 | 大学・官庁等11名、企業・民間団体等19名、オブザーバ等7名 合計41名 |
基本的には前年度の内容を踏襲。①年度初めに全委員宛てにアンケート実施し、今後の運営への助言・提案をいただく。②委員会活動は、以下の内容としている。各回ごとに話題提供テーマを選定し、そのテーマに精通した4団体に話題提供を行っていただく。また、委員会最後は、総合パネルディスカッションも実施し、議論と理解を深める。なお、年一回は、ディーゼル機関部門委員会との合同かつ公開の委員会を設けている。工場見学会も実施。③シンポジウムは年2回実施し、当委員会単独実施とディーゼル機関部門委員会との合同実施を各1回ずつ行う。④春季大会では、フォーラムとオーガナイズド・セッションを企画し、自動車業界の発展に寄与すべく、広くガソリン機関に関しての技術成果をPRしてゆく。
【全体評価】
本委員会の本年度の目的,目標は,ガソリンエンジンの性能向上を目指し,広範囲にわたる先進技術を調査し,将来のガソリンエンジンのあるべき姿を予測すること.また,それらの結果をシンポジウムを活用し,広く研究者・技術者に紹介していくことであった.先進技術調査・将来予測については,多数の話題提供と1回の見学会における委員会で議論し,また,これら調査結果については2件のシンポジウムと2つのオーガナイズドセッションにより社会への訴求を十分行なった.これらは委員会としてだけでなく自動車技術会としての本来の役割が達成できた.また,男性中心の委員会に5名の女性オブザーバを登用し広い視点での議論ができたと考えている.
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種別 | 日時 | 内容 |
シンポジウム |
12/12 |
究極の燃費向上を目指して
新開発エンジン
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オーガナイズドセッション |
5/23~5/25 |
先進ガソリン機関技術 Ⅰ
先進ガソリン機関技術 Ⅱ
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公開委員会 |
10/24 |
内燃機関の熱効率改善限界へのチャレンジ
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