安全で快適な運転を実現する車両と運転システム,ならびに道路・交通システムの実現には,ドライバの特性をよく理解し,その特性に応じたシステム設計,状態に応じたシステム制御を考える必要がある.そこで,本委員会では,このような観点から,ドライバの諸特性の評価手法にかかわる学際的な領域の知見・情報に関する調査や応用事例の検討を行い,ドライバ特性に関わる分野の進展と活性化を目指す.
委員長 | 佐藤稔久(産業技術総合研究所) |
幹事 | 石橋基範(日本大学)、恩田和征(スズキ)、清水俊行(日産自動車) |
委員 | 大学・官庁等15名、企業・民間団体等14名、オブザーバ等7名 合計35名 |
委員会は5回開催し,そのうち1回は見学を中心とした委員会とする.委員会では委員や外部講師を招いての話題提供を通して議論を重ねることで,ドライバ特性評価研究の新たな応用場面や研究課題の発掘へつなげる.また,2011年度に当委員会でまとめた「技術のロードマップ」のアップデートに向けて,近年の自技会論文等の発表内容についてキーワード等を分析することで研究開発トレンドを検討し,現在および将来のドライバ特性評価に関わる技術分野の進展把握および予測に努める.さらに,当該分野の技術レベルの底上げに向けて,過去3年間に渡って開催してきた講習会についてプログラムの改善や対象者像の精査を図り,今後に向けた企画・運営方法を構築して2017年度講習会に適用する.
【全体評価】
昨年度に引き続き、2011年度に策定した将来ビジョンのロードマップと関係づけて、委員会内外の講師に話題提供を頂き、当初の予定どおり6回の委員会を開催した。このうち1回は、東北大学スマート・エイジング国際共同研究センターの見学会として、川島隆太教授による「脳活動の可視化技術の産業応用」に関する講演を聴講した上で、NIRS、MRI、MEGなどの装置や脳活動の可視化に関するデモンストレーションを見学した。また、委員間の情報共有および意見交換の活性化の観点から、ラウンドテーブルとして毎回約3名の委員が十数分の話題提供を行った。さらに、ドライバ特性応用調査WGでは、ドライバ特性評価の諸研究と自動車開発の応用に関する文献調査の結果をまとめて、自動車技術会会誌「自動車技術(3月号)」に投稿、またシンポジウム(3/14開催予定)にて講演を行う。なお、「自動車技術(3月号)」においては、当委員会で策定した将来ビジョンとWGにおける文献調査結果から、特集号全体の記事構成および執筆者選定までを行った。本委員会活動を通して、ドライバ評価に関わる分野の進展に向けた活性化が図られ、所期の目的を十分に達成した。
|
種別 | 日時 | 内容 |
シンポジウム |
3/14 |
ドライバ心理・生理・行動特性の評価技術と応用展開
|
オーガナイズドセッション |
5/22~5/24 |
運転行動Ⅰ
注意
運動感覚
|