技術会議紹介
リサイクル技術部門委員会


1. 活動目的
資源の塊である使用済み自動車のリサイクルは、今後とも高度化が求められている。また近年では電気自動車が市場投入されモーターや駆動用電池等に対する新たな適正処理とリサイクルへの取組みが求められている。本委員会では自動車リサイクル技術に関して外部専門家による講演及び各種調査を行い、リサイクル技術の課題や将来動向をまとめその成果を自技会の学会等で発表する。これらの活動をとおして自動車技術会の会員や関連技術者等へ各種提案を行い、自動車リサイクル技術の向上と発展に寄与することを目的とする。
2. 委員会メンバー
委員長古山隆(東北公益文科大学)
幹事大矢仁史(北九州市立大学)、佐野慶一郎(関東学院大学)、丸山慎一(トヨタ自動車)
委員大学・官庁等7名、企業・民間団体等8名、オブザーバ等7名 合計17名
3. 2017年度の活動計画
昨年度に引き続き、“Car to Car”リサイクルを目指すための一歩として、ELVから発生する樹脂のリサイクル技術について調査を行うと共に、①自動車のライフサイクルから見た省エネ効果、②廃棄物としての処理から見たコスト的なメリット、③LCA、3つの観点から樹脂リサイクルの有意義性を見出すことを目的とする。得られた結果については春季大会OSにおいて企画発表を行う。
4. 活動報告
2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度
【全体評価】
近年、石油系燃料を使用しない電気自動車や燃料電池車の開発により、自動車メーカーはエネルギー面での石油依存を解消する取組みを行っている。しかし、素材としてのプラスチックは石油から製造されることから、石油が枯渇してしまった場合、素材面から自動車の製造が困難になる。このことから、将来の自動車製造において、プラスチックのマテリアルリサイクルは今取り組まなければならない重要な課題であると言える。そこで、本委員会では平成27年度から自動車プラスチックのマテリアルリサイクルを「採算性」、「LCA」および「省エネルギー」の観点から考察するとともに、その有意義性の検証を行うことを目標とした。本年度はマテリアルフローコスト会計の専門家である沖縄国際大学の木村眞実准教授に委員会の加入をお願いし、採算性のある自動車プラスチックリサイクルを検証して頂いた。
種別日時内容
フォーラム 5/20 自動車プラスチックリサイクルの意義