自動車技術は人・ものの経済的移動手段を提供することにより、人類に対して多大な貢献をしてきた。その利便性が大きいことより、自動車が急速に世界各地に浸透することとなったが、それと同時に自動車に起因する問題が地球規模で影響を及ぼすようにもなっている。社会の継続的な発展のためには、環境負荷やエネルギーセキュリティ等の問題に対応した自動車技術を開発することが求められている。
こうした状況において、自動車の主たる動力源であるエンジンと、これを取り囲む、各種補機、センサなどの性能向上が求められている。また、最近の動向として車両電動化技術や自動運転技術が注目されている。エンジン・車両等の状態を把握しつつ、あるべき状況へと制御するために、計測技術と診断技術の果たす役割はますます大きくなっている。
本計測・診断部門委員会は、自動車メーカ、計測メーカの技術者ならびに燃料、燃焼、熱力学、制御などの学問領域に属する研究者など、幅広い領域の専門家による話題提供ならびに質疑応答を行うことにより、計測・診断に関わる技術の深遠化を図り、もって、自動車技術の向上に貢献することを主たる狙いとしている。
委員長 | 古谷博秀(産業技術総合研究所) |
幹事 | 河原伸幸(岡山大)、森雄一(堀場)
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委員 | 大学・官庁等10名、企業・民間団体等20名、オブザーバ等7名 合計39名 |
●2ヶ月に一回の部門委員会を開催 <計測・診断の専門家による話題提供と質疑応答を通じて、情報共有を行う>
●「新しい計測診断技術」をテーマに春季大会OSを実施 <各種計測、診断あるいはセンサーなどの適用例を広く集め、講演者と聴講者との議論の糧とする>
●2018年1月にシンポジウムを開催、他部門委員会との連携も検討中
【全体評価】
自動車技術の発展を支える計測・診断技術に関して幅広く情報提供ならびに議論を行い、所期の委員会活動目的を達成することができた。具体的な活動成果を以下に記す。 1. 見学会を含め合計5回の委員会を開催し、計測・診断技術分野を対象に幅広い10件の話題を提供し活発な議論を行った。 2. 2013年春季大会にて3セッション19件の講演によるOSを開催し、計測・診断にかかわる最新の研究・開発成果・情報を多数の参加者と共有・議論した。 3. 「多様なニーズに対応する計測・診断技術」シンポジウムを開催し、より専門化・細分化・高度化する計測・診断技術に対して、網羅的・俯瞰的、かつ、わかりやすい情報提供を行い、議論を深めることができた。
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種別 | 日時 | 内容 |
シンポジウム |
1/21 |
多様なニーズに対応する計測・診断技術
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オーガナイズドセッション |
5/22~5/24 |
新しい計測診断技術Ⅰ-基盤計測技術-
新しい計測診断技術Ⅱ-光学計測-
新しい計測診断技術Ⅲ-燃費・排出ガス計測-
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