技術会議紹介
車両特性デザイン部門委員会


1. 活動目的
トラック・バス等の大型車両や新交通車両、建設車両、福祉車両、防衛車両など特殊用途の車両は、乗用車と異なる独自の発展を遂げている。近年の運転操作支援技術の急激な進歩や将来的に期待される無人化や遠隔操縦の技術導入により、人の負担を減らして安全性を高め、通常環境だけでなく困難な環境でも走行や作業ができるなど、今後も大幅に利便性を向上させることが期待されている。これには特殊な用途で使用される車両の特性とそれに求められる技術の適切な組み合わせにより、目的に合った車両の設計が必要となる。本部門委員会では、乗用車に限らないトラック・バスをはじめ建設車両から福祉車両にいたるまで幅の広い特殊用途の車両を対象として、操作性から操縦支援などの要素技術の今後の方向性の検討と技術の共有化を目指した設計・解析に対する検討を実施する。
2. 委員会メンバー
委員長山川淳也(防衛大学校)
幹事杉原幹英(小松製作所)、滝波茂(いすゞ中央研究所)、田島孝光(本田技術研究所)
委員大学・官庁等14名、企業・民間団体等14名、オブザーバ等7名 合計30名
3. 2017年度の活動計画
これまでの活動を継続し、乗用車、大型車両、産業用車両、福祉車両、防衛車両などの車両要素技術や操作系などの関連技術を中心とした話題提供を実施する。また、話題提供だけでなく見学会を実施し、前記に関係する最新の技術を理解するとともに、新たな方向性についての検討を行なう。
4. 活動報告
2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度
【全体評価】
本委員会は、大型・特殊車両、建設車両、福祉車両、新交通システムなど様々な車両を扱っているが、今後の研究・開発等に資するために、車両だけに留まらない幅広いテーマの話題提供を実施し、活発な意見交換を行った。また、大学の研究室を訪問して、新しい操作系への応用など先端の研究を紹介いただき、活動の参考になる情報を得た。
見学会では、コマツテクノセンタ様の大型ダンプトラック、ホイルローダ、ブルドーザなど建設車両による土砂の積載・排出作業、ICT搭載の施工システムによる整地作業などを見学し、技術者、オペレータとの意見交換を通して、大型車両の操作性、運用システムや管理手法技術、今後の無人自動化への可能性などに対する知見を得た。公開委員会では操作系の技術動向として3件の講演を行ったが、講演者へ多くの質問が寄せられ、将来展望を含めた操作系について活発な議論が行われた。バイワイヤなどの技術やユニバーサルデザインの導入により、操縦性の大幅な向上が確信できるとともに、用途に適した新しい操作系への取り組みが今後も重要であることが認識できた。
種別日時内容
オーガナイズドセッション 5/23~5/25 操作・行動特性
姿勢・体性感覚
隊列走行
ドライバ状態計測
運転支援HMI
運転行動
視覚・認知
公開委員会 2/8 各種車両の操作系の技術動向