電動車両の普及を支えるキーテクノロジーは,高性能2次電池をはじめとするエネルギーストレージデバイスとそれを利用するためのシステムを組み合わせたエネルギーストレージシステムであり,蓄電システム技術とはこれらに関連した技術全般を指している。本委員会は第一期委員会の2年間の活動を経たのち,引き続き,エネルギーストレージデバイス,電力変換回路,搭載車両のエネルギーマネジメント,エネルギー供給技術など,蓄電システム技術が包括する幅広い技術要素に関して一元的にかつ自由に議論する場として活動を行ってきた。これらの活動を通し,本委員会は我が国の電動車両市場における世界的な優位性の維持・発展に寄与することを目的とする。
委員長 | 近藤圭一郎(千葉大学) |
幹事 | 今村大地(日本自動車研究所)、佐久間一浩(東京農工大学)、名取賢二(千葉大学) |
委員 | 大学・官庁等8名、企業・民間団体等20名、オブザーバ等7名 合計35名 |
基本的にこれまでと同様の活動を行う。具体的には,年数回の蓄電システム技術に関する勉強会を開催し,委員からの話題提供と議論,自由討論を行う。また,関連研究分野についての見学会を開催し,応用事例について意見交換し知識を共有する。それらの成果は,国際会議EVTeC2016 & APE Japan 2016などにおいて広く公開する。さらに,可能であれば,他の部門委員会や他の学会との共同の勉強会やシンポジウム等の開催も考える。
【全体評価】
当初の予定通り6回の委員会を開催し,そのうち1回は鉄道総合技術研究所において見学会を行った。毎回の委員会では計画通り2件ずつの話題提供形式による勉強会を行い,電池やキャパシタなど蓄電装置そのものやそれらの応用など幅広いテーマについて活発な議論を行うことで,関連分野の研究開発の最先端の話題についての知見を深めることができた。また,各委員の協力により,5月の春季大会では発表件数5件のOSを1件開催したのみならず,12月には講習会を行い,多くの聴講者と活発な意見交換をすることができた。このように,委員会開催のみならず,外部への発信にも積極的に取り組むことができたことは今後の関連分野のさらなる活性化のためにも大変意義深いと考えることができる。
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種別 | 日時 | 内容 |
講習会 |
1/29 |
(開催協力)電動車両技術の基礎から最新動向 ─JSAE が考える電動車両技術の近未来─
蓄電システム技術とその応用
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オーガナイズドセッション |
5/22 |
蓄電装置のバリエーションと各応用
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