自動車技術ハンドブック  第6分冊 設計「シャシ」編

本書で取扱っているシャシは、近年、担うべき役割に変化が見られます。「走る」「曲がる」「止まる」は以前と変わりませんが、低燃費化技術に加え、近年では各種センサ情報や通信手段を用いて高度に知能化し、ドライバの操作ミスやうっかり、ぼんやりに対してドライバを支援し、より積極的に安全を確保する予防安全を指向するようになりました。アクチュエータとして機能するシャシ要素にも、人間特性を考慮した精緻な作動が要求されるようになり、これに応えるため、センサを含めた全体システムの中で、段階的に機能向上が図られています。
また、開発の現場では、ますます高度化・複雑化するシステムの開発効率向上や安全性保証の観点から、モデルベース開発の導入や機能安全性を考慮した設計など、新たな対応が求められています。
本書がその一助となれば幸いです。

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