自動車技術ハンドブック  第9分冊「試験・評価(車両) 」編

前回2006 年のハンドブック改訂から,この10 年で試験の評価方法は大きく進化しました.実車試験による性能評価から,各コンポーネント・部品へのカスケード化やCAE の活用により多くの領域でバーチャルテスティングが可能となり,また,各コンポーネント間の連携が高度化,複雑化する中で機能の最適統合を可能とするモデルベース開発の方向に進化しています.
これらの進化を支える計測技術も大きく進歩し,従来は捉えることが難しかった複雑な現象や,人体が感じる操作感などの定量化が一段と重要になってきています.さらに,予防安全の領域においては,認知・判断・操作といった人間のドライビングプロセスを支援する技術や,衝突回避技術の採用が増加し,それらの効果やメカニズムを解明する評価手法も開発されてきています.
本書はこのような技術を可能な限り取り込み,この分冊のみで車両の試験・評価が完結することを優先して編集しました.

このウインドウを閉じる