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超ハイテン材の破断に対する予測技術の研究

(本文まえがきより抜粋)
超ハイテン材は,一般的に材料強度の増加とともに延性が低くなるため,母材破断,特に,切欠き部からの破断が発生し,衝突性能の悪化が生じる場合がある.そのため,設計初期段階において,破断予測シミュレーションの精度向上は増々重要になってきている.
本WGでは,応力三軸度を用いた破断判定条件式を採用し,超ハイテン材の母材破断への適用を試みた.応力三軸度を用いた破断判定条件式の材料定数を求めるため,3種類の応力三軸度状態(せん断,一軸引張,平面ひずみ)での破断時の相当塑性ひずみを算出し,破断曲線を求めた.材料としては,590MPa級,980MPa級と1500MPa級を扱うことにした.最終的に,実車に近いフレームでの検証を行うため,ハット断面をもったフレームを作成し,静的3点曲げ試験を実施し,破断判定条件式の有効性を検討した.
本資料はW/Gの活動内容を報告するものであり,5年間におよぶ活動内容の成果をまとめたものである.本資料が車輌の破断解析,車輌の基本設計を行う上での参考として少しでも役立てば幸いである.

企画・編集:構造強度部門委員会/超ハイテンワーキンググループ
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目 次
第1章 研究の概要
第2章 試験方法・結果
 2.1 材料引張試験
 2.2 頂部穴付きハット部材の静的3点曲げ破断試験
第3章 材料引張解析
 3.1 解析モデル
 3.2 解析結果(シェル要素)
 3.3 解析結果(ソリッド要素)
 3.4 解析結果考察
第4章 応力三軸度 破断クライテリアの算出
 4.1 破断判定手法
 4.2 破断クライテリアの同定
第5章 3点曲げ解析
 5.1 解析モデル
 5.2 解析結果(シェル要素)
 5.3 解析結果(ソリッド要素)
 5.4 要素サイズの影響
 5.5 穴縁加工法の違い
 5.6 小括
第6章 破断クライテリアの修正
 6.1 平均と各積分点の出力の違い
 6.2 引張解析(シェル要素)
 6.3 破断クライテリアの同定
 6.4 破断解析の設定方法
 6.5 破断を考慮した3点曲げ解析(シェル要素)
第7章 せん断試験法の提案および破断現象に関する考察
 7.1 背景
 7.2 既存のせん断破断試験とFEM解析
 7.3 Bear-faceせん断試験法の提案とFEM解析
 7.4 スリット型せん断試験とFEM解析
 7.5 応力三軸度に依存する破断ひずみ曲線の討論
 7.6 小括
付 録
 1) 試験提案と予備FEM検討
 2) 発表資料
 ・超ハイテン材の破断に対する予測技術の研究(第1報~第5報)
 ・自動車技術会 論文集
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