「歯車技術の世界へようこそ!!」
Welcome to the Gear Technology World !!

このページについて

  • 本ページでは、会誌特集記事の抄録をご覧になれます。
  • 実際の記事については、会員の方はお手元の会誌をご覧ください。
    会員以外の方は「本会出版案内(PC版)」にてお買い求め頂けます。

和時計から日本の歯車の源流を探る

本研究の目的は、和時計(1688年)に使用されている歯車を理解することである。今日の歯車技術は明治維新後に欧米から導入され今に至っているが、その技術は和時計を代表とする「ものづくり力」にある。計算機や工作機械が無い時代でもこのようなことができたという技術の本質を見直すことに繋がるものと期待している。

歯車技術の現状と将来

原動機と機械の特性を合わせるための必要悪として、歯車装置が特に交通機関駆動装置にこれからも必要とされ続ける理由を述べ、歯車を取りまく世界の現状と信頼性改善のために必要とする技術、機械工業の根幹である鉄鋼の問題、さらに現在の社会が機械技術の進歩発展を阻害している状況についても概観する。

RC275歯車装置の設計・製造・評価に関する調査研究分科会の活動

一般社団法人日本機械学会では、基盤機械技術の一つである歯車技術に関するRC(Research Committee)分科会が過去50余年にわたって継続され、わが国の歯車研究を主導してきた。最近のRC275分科会で行っている、世界を凌駕する歯車装置に必要な革新的技術課題に関する調査研究や関連技術者の連携のための情報提供などの活動を紹介する。

自動車用動力伝達技術研究組合(TRAMI)における機械摩擦・熱研究会機械伝達分科会の取組み

自動車用パワートレインが電動化していく中においても、動力伝達系は非常に重要なキーコンポーネントであり続ける。動力伝達系の中で欠かせない要素であり続けるギヤについては、モーターの小型化、高回転化に対応しながら伝達効率を始めとする性能を高めていくための基礎研究が重要である。

特殊歯形歯車の強度と運転性能
─インボリュート・サイクロイド合成歯形歯車と修正サイクロイド歯形歯車─

高性能を得るために、インボリュート・サイクロイド合成歯形と修正サイクロイド歯形を有する2種類の特殊歯形歯車を開発した。これらの歯車の曲げ強度、歯面強度、摩耗、摩擦損失を実験的に調べ、歯車対の中心距離を変えて歯車の振動加速度と伝達誤差を測定した。これらの実験結果に基づき特殊歯形歯車について解説する。

インボリュート円筒歯車の新たな単一ピッチ誤差測定法

歯車の形状測定においてばらつきが生じることは歩留まりを悪化させることになり、生産管理の観点から言えば望ましくない。ホブ切りされた歯車の歯すじ形状測定結果を用いて単一ピッチ誤差のばらつきを低減する方法を提案し、その有効性を実際の歯車の計測を通して確認した。

プラスチック歯車導入の勘所

プラウチック歯車の導入への道には思わぬ落とし穴がある。JIS B 1759 にはその落とし穴を回避するための多くのヒントが記されている。プラスチックの特性を理解し、その落とし穴を超えられれば、その向こうにはプラスチック歯車の新たな世界が拡がるだろう。

内歯車スカイビング加工でのカッタ再生プロセスによる
歯形への影響

内歯車の高精度・高能率な加工法としてスカイビング加工が注目されているが、テーパ型カッタでは再研削によって内歯車の歯形が変化し、その対処のために製造コストが下がりにくいという課題がある。解決のための現状把握として、カッタの製造法に起因する幾何学的な要因と再コーティングによるものを調査した。

IPベベルギヤの紹介

ベベルギヤは歯車専用機で加工されているが歯形などは機械の特性に制約を受けている。しかし、近年、5軸加工機(マシニングセンタ)の性能向上により自由な歯形を精度よく加工することができるようになってきた。ここでは、これまでにない新しいベベルギヤ(例えば、内歯ベベル+オフセットも可能な)を紹介する。

歯車などの高面圧摺動部品を対象に窒素を活用した
表面改質とその特徴

次世代自動車の変速機や増減速機用駆動動系歯車の高面圧化に対応するため、従来の浸炭のような炭素浸入ではなく、窒素浸入を利用した新しい表面改質技術の研究開発が活発化している。本稿では、窒化ポテンシャル制御ガス窒化、窒素含有マルテンサイトを形成させる窒化焼入れや浸炭窒化焼入れ、軟窒化後高周波加熱焼入れ、窒素イオン注入法などの研究開発事例を紹介する。

サーモグラフィ連写画像の合成に基づくハイポイドギヤのかみ合いモニタと熱回路網モデルによる歯面の温度解析の技術

近年、赤外線画像処理の技術が多くの分野で開発されてきている。そこで歯車の歯のかみあいを評価するためのそれらの技術に着目する。本報では、高応答赤外線サーモグラフィを用いて、駆動中の歯車の歯面の温度を取得する新しい手法を紹介する。取得画像の赤外線波長は3~5μmである。さらにそれらの画像データに基づき、熱回路網法による歯面の温度の解析手法も紹介する。

トランスミッションにおける歯元歪の予測手法

トランスミッションの歯元歪予測は歯車支持系の変形を含めて精度良く予測する事が重要である。これには要素部品の詳細なモデル化が必要だが計算負荷増大を伴う。本手法では支持系要素部品を詳細にモデル化し支持系変形を求め、歯車に特化したモデルに境界条件を引き継ぐ事で計算負荷を抑制しつつ、歯元歪を精度良く求めた。

サンギヤ等速度線図を用いた遊星歯車機構の3軸駆動無段変速における瞬間中心の挙動特性の考察

機械式の無段変速機構を兼ねた動力合成機構および動力分割機構として用いられるサンギヤ、キャリア、リングギヤから構成される2K-H型の遊星歯車機構において、動力伝達時の無段変速過程におけるプラネットギヤの瞬間中心の挙動を実験および理論にて解析した挙動の安定性評価手法を紹介する。

製造工程を考慮したハイポイドギヤの歯面うねり測定手法の開発

製造過程でハイポイドギヤの歯面に周期的に発生するうねり性状を定量的に評価ができる測定手法を開発した。光学式非接触3次元測定機を用いて計測した歯面形状データを一旦画像化し、2次元高速フーリエ変換と逆高速フーリエ変換を適用した画像フィルタリング処理をおこない、周期性のあるうねり成分を抽出することができた。

電動パワーステアリング用樹脂製ウォームホイール歯面におけるトライボロジー挙動の解明

樹脂製ウォームホイールの歯面を模擬した基礎試験方法の確立により、歯面におけるトライボロジー挙動の解明を行い、得られた知見を電動パワーステアリング用長寿命・低トルク樹脂製ウォームホイールの開発に適用した。また操舵トルク発生のメカニズムをEHL理論にて明確化し、歯面粗さとトルクの関係を解明した。