技術会議紹介
ヒューマンファクター部門委員会


1. 活動目的
「人間中心の車づくり」および「安全・安心な移動」を実現するには,車両・道路と協調するドライバの認知・判断・操作に関わる基礎研究から,運転支援,安全教育,ヒューマンエラー対応などの応用研究に至るまで,学術・技術領域の幅広い,多岐に渡る研究・開発が必要である.本委員会では,「人間中心の車づくり」と「安全・安心な移動」を目指して,ヒューマンファクタを対象とした関連分野とのクロスオーバーと研究・技術の相互研鑽活動を行い,人間工学的観点から研究・技術課題の抽出と解決に関する研究調査と研究成果の公開等を行う.
2. 委員会メンバー
委員長伊藤安海(山梨大学)
幹事小竹元基(東京大学)、鈴木宏典(日本工業大学)、三浦泰彦(マツダ)、吉田智幸(トヨタ自動車)
委員大学・官庁等20名、企業・民間団体等13名、オブザーバ等7名 合計38名
3. 2017年度の活動計画
委員会開催時の話題提供を通じて,ドライバのヒューマンファクタに関する研究領域を中心とした最新技術や研究活動に関わる情報収集や動向把握,意見交換を行い,これらの技術や研究に関連する見学会を実施する.
4. 活動報告
2017年度 2016年度 2015年度 2014年度 2013年度 2012年度
【全体評価】
5回の委員会開催(うち1回を委員会と見学会の同日開催)を通じて、車両と協調するドライバの人間特性やHuman Machine Interface、安全支援・教育など多岐に渡る研究分野と関連技術の知見や動向を収集・共有し、「安全・安心で人間中心の車づくり」を目指した、自動車技術への新たな技術応用や展開の可能性などを議論した。話題提供では、ドライバの思い込みエラーや過労運転など様々な問題について意見交換を行った他、生体信号計測によるドライバ状態推定、運転技術の向上を図る支援、モチベーションを規定する要因、意図的な危険行為防止への試み、先行車接近の知覚メカニズム、さらにドライバの安全確保に関わる標準化活動や事故低減効果の分析手法などドライバの安全向上について多くの知見を得ることができた。見学会では、Brain Computer Interfaceやドライバの状態推定に関わる実験デモや運転模擬装置を利用した最新研究の体験デモなど今後の研究や技術開発を進める上で有用な知見を得ることができた。これらの知見は、継続検討中のドライバの動議づけや状況認識エラーWGでの今後の検討において有用なものとなった。また人間工学特設委員会と協力して春季大会において関連するOSを開催し、数多くの聴衆が集まった。以上のように予定通りあるいはそれ以上の活動状況であったと考えられる。
種別日時内容
オーガナイズドセッション 5/23~5/25 操作・行動特性
姿勢・体性感覚
隊列走行
ドライバ状態計測
運転支援HMI
運転行動
視覚・認知