「パワーユニットの最新技術」
The Latest Technology of Power Unit

少し前までクルマの動力源と言えば内燃機関を指していました。現在、クルマを動かす装置は多様化しており、自動車史における一つの変換期を迎えています。本号はこうした潮流の中で互いに切磋琢磨しながら進化を続ける環境対応技術に着目し、市場に浸透しつつあるHEV、EV、FCVの最新の取組みや、内燃機関における更なる洗練化技術について幅広く紹介します。

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次世代自動車の最新動向と将来展望

エネルギーセキュリティ問題、地球温暖化問題等が顕在化する中、電動車両を中心とした次世代自動車への期待がますます大きくなってきている。ここでは、次世代自動車の内、電気自動車・燃料電池車等の電動車両に関する政府の取組み、普及・開発動向、普及に向けた将来展望について紹介する。

エンジン燃焼技術動向と今後の展望

社会・経済の動きと自動車の普及を俯瞰し、顕在化した環境インパクトへ対応するエンジン技術の進展について概観するとともに、電動化へ向けたエンジンの要件を展望する。さらに、今後のエンジン燃焼技術のポイントとなる事項について考察し、筆者らの研究成果を中心に私見を述べる。

代替燃料とLCA

内燃機関自動車に対する代替技術のエネルギー源多様化と環境負荷削減効果は、代替燃料の燃焼による直接寄与分だけでなく、自動車用燃料のサプライチェーンも含めたライフサイクル全体で見る必要がある。本稿では、自動車用燃料としての代替燃料の位置づけを、LCAの観点から検討する際に留意すべき点について述べる。

リチウム空気電池によるEV普及への期待

リチウム空気電池は最高の理論エネルギー密度を有する究極の二次電池であるが、充電過電圧の上昇やサイクル特性などに課題がある。リチウム空気電池の基本反応を説明するとともに、実用化を目指した高エネルギー密度スタックの開発、充電過電圧の低減、リチウム金属負極のデンドライト抑制などの研究開発状況について述べる。

EV普及に向けた超急速充電,長寿命な次世代二次電池

チタンニオブ酸化物(TNO)は,最近リチウムチタン酸化物(LTO)に代わる高容量、急速充電、長寿命な負極材料として提案されている。TNO負極を用いた車載用次世代二次電池を試作し、6分で90%の超急速充電性能と350Wh/Lの高エネルギー密度と長寿命サイクル性能を実証した。このような優れた性能は、EVバス、タクシー、自動運転車などのEV応用の利便性の向上と普及拡大に大きく貢献することが期待される。

燃料電池車におけるコア技術

近年、走行中にCO2を発生しない新エネルギー車に注目が集まっている。中でも燃料電池自動車は短時間の燃料充填時間で内燃機関同等の航続距離を確保できるなどの点から「究極のエコカ―」として実用化が強く望まれており、トヨタ自動車では2014年の世界初の量産型燃料電池自動車『MIRAI』の発売に加え、新型FC路線バス『SORA』など中長距離移動用途パワートレーンとして適用実証を進めている。本稿では燃料電池本体の性能向上やシステム制御のコア技術である『水マネージメント』について紹介する。

ホンダ 2モータ・ハイブリッドシステム技術の進化

ホンダは高い運動性能と環境性能を両立した第3世代i-MMDを2018年に発表した。モータは磁気回路を最適化し磁石の重希土類の使用を廃止した。PCU、高電圧バッテリを含むIPUを小型化し、パッケージ商品性の向上を行った。またENGの改良により効率と静粛性向上を行った。

マルチステージハイブリッドトランスミッションの企画開発と性能検証

マルチステージハイブリッドトランスミッションはインプットスプリットモードが有する高い基本性能を継承しつつ、マルチハイエフィシェンシーポイント原理を達成するマルチステージ方式を採用した。マルチステージ方式を採用したことにより、加速性能、燃費性能を従来ハイブリッドトランスミッションに対し大幅に改善した。本稿では、マルチステージ方式を採用した理由、その効果と検証結果を解説する。

プラグインハイブリッドSUV「アウトランダーPHEV」の紹介

世界初のプラグインハイブリッドSUV、アウトランダーPHEV(ピーエイチイーブイ)を開発し、2013年1月から日本で生産・販売を開始。2018年夏には最新モデルがリリースされる。その商品概要と特長を紹介する。

新型ハイブリッドパワートレイン「e-POWER」

日産は新しいタイプのハイブリッドパワートレインであるe-POWERを開発し、2016年に日産ノートに、2018年に日産セレナに搭載した。e-POWERは、モーター駆動による新しい運転感覚を多くのカスタマに提供する。さらにセレナにはユーザ操作でEVのような運転感覚を拡大できるモードを加えた。

燃料電池二輪車「バーグマン フューエルセル」における水素システムの開発

スズキでは、2016年8月に燃料電池二輪車の型式認証を取得し、2017年3月より公道走行を開始した。燃料電池二輪車の安全確保のためには、電気部品に関する電気安全だけでなく、水素の貯蔵・供給を担う水素システムに関する水素安全の確保が不可欠である。本稿では水素安全の観点からバーグマンFCの開発について報告する。

高効率と高出力を誇る新燃焼コンセプトエンジン

一般的にトレードオフの関係にある熱効率と出力性能を高い次元で両立させるため、最適な圧縮比とストローク/ボア比を選択。加えて、筒内の乱れ強度を向上させるため、レーザクラッドバルブシートの採用により直線的なポート形状とし、高い気流流速を維持して燃焼室に導入し、高いEGR率での燃焼を可能とした。既に導入している高速燃焼技術をさらに進化させ、最新ハイブリッド用エンジンと同等の熱効率40%とTOPクラスの動力性能60kw/Lをコンベンショナルエンジンで達成させた。

世界初量産可変圧縮技術を採用した新世代エンジン「VC-TURBO」

日産自動車は電動化のリーディングカンパニーでありながらも、内燃機関の熱効率向上や環境負荷低減に取り組みながらも、転する喜びを維持できる直噴化やダウンサイジングターボ技術などの技術開発に取り組んできた。今回紹介するKR20DDET”VC-TURBO"は、可変圧縮比とDST技術との組み合わせにより、動力性能と環境性能を高次元で両立できるエンジンである。可変圧縮比のコンセプト自体は永い間存在していたが、世界で初めて量産エンジンを実現した。

BLUE CORE思想に基づく次世代二輪車用プラットフォームエンジンの開発

2014/2015年にラウンチされた、BLUE CORE コンセプトに基づく二輪車用コミュータビークルEGの開発について紹介する。BLUE CORE コンセプトとは、高効率燃焼、高い冷却性能、フリクションロスの低減を備えたエンジンである。

大型商用車用新型ディーゼルエンジンの開発

大型トラック用ディーゼルエンジンでは、厳しい排出ガス規制への対応と、低燃費、ドライバビリティ両立の為、ダウンサイジング化&高出力化が必須となってきている。本論文では、新しく設計および開発し,平成28年度排出ガス規制に対応した大型トラック用新A09C型エンジンのコンセプト、採用技術について報告する。

商用車用天然ガスエンジンについて

世界では約2,400万台を超える天然ガス自動車が普及しており、年々増加の傾向にある。非在来型ガス資源の実用化による天然ガス供給量の増加と,エネルギーセキュリティ環境の変化に加え、そのCO2排出削減効果からあらためて天然ガス自動車が注目されている。本項では商用車用天然ガスエンジンの取り組みの現状を紹介する。

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