モビリティのサイバーフィジカルシステム
Cyber Physical System for Mobility

情報通信技術の進化により、デジタル化が進んでおります。 これからの社会は、デジタルツインとも呼ばれる、まるで双子のように実世界が再現されたサイバー空間と実世界が相互に連携したサイバーフィジカルシステムになると言われています。 また、CASEという言葉も定着してきました。Cに相当する接続性は、自動車に不可欠な機能となり、自動車交通もサイバーフィジカルシステムを構成するものになると思われます。 本号では、当該分野の第一線で活躍する方にご執筆いただき、その動きを感じて頂ける記事を揃えております。是非、お楽しみください。

このページについて

  • 本ページでは、会誌特集記事の抄録をご覧になれます。
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自動運転の実現に寄与するICT基盤に関する総務省の取組

本稿では、自動運転をはじめとする先端技術が実用化されるであろう2030年代に実現が期待される社会像及びその実現に必要となる情報通信基盤の姿を俯瞰するとともに、総務省がこの実現に向けて推進するBeyond 5G及び5G並びに自動運転に関する取組について紹介する。

モビリティのサイバーフィジカルシステムにおけるダイナミックマップ2.0の役割

道路地図や交通情報に加えて車両や歩行者の移動状態を階層的に管理する概念的なデータ構造であるダイナミックマップを実現する情報通信プラットフォームがDM2.0である。モビリティのサイバーフィジカルシステムの観点から、協調型自動運転からスマートシティに向けたDM2.0の役割や構成について述べる。

協調運転を支える5G/Beyond 5G 技術への期待

第五世代移動通信システム(5G)は、大容量・超低遅延・超多数接続を実現する革新的な移動通信である。さらに今後10年をかけてBeyond5G/6Gと呼ばれる次世代のサイバーインフラへの投資が始まっている。その中で自動車産業でも、次世代の情報通信のインフラの大容量性、低遅延性の利活用が期待される。本稿では、Beyond 5G や6G の通信技術により、渋滞制御や信号レス道路のような広範囲にわたる協調運転の実現に向けた技術ついて紹介する。

都市の三次元デジタルツイン

本稿では、東京大学関本研究室とG空間情報センターを運営している一般社団法人社会基盤情報流通推進協会(AIGID)が連携して進めているデジタルスマートシティの活動として、都市の三次元デジタルツインを実現するために試験的に行っているデジタル裾野の取組と技術的に重要となるポイントを紹介する。

IoTデバイス・GTFSリアルタイムによるバスロケーションシステムの実現

交通分野の中でもデータの標準化やオープン化が特に活発に進められている路線バスに焦点をあて、GTFS リアルタイムと呼ばれるバスロケーションシステムのデータの活用について紹介する。

コネクティッドと抽象化技術によるデジタルツインとその先にあるサイバーファーストの世界

コネクティッド技術によりクルマがインターネットを介してクラウドとつながる時代が到来しつつある中で、モビリティとクラウド連携の進化、クラウドとIoT進化を辿る。クルマやモビリティを取り巻くリアル世界のデータがシャドウとしてサイバー空間に「デジタルの双子」として構成されるデジタルツインや、サイバーファーストと呼ばれるシャドウ上のデータ、インターネット状の既存データを用いたAI処理、シミュレーションなどを高速に行い、リアル世界に配信することで価値をもたらす技術の実現に向けた検討について紹介する。

遠隔型自動運転システムによる移動サービス実証実験により得られた課題と展望

本稿では遠隔地からの運転機能を備えた自動運転車を用いた実証実験について解説する。まず、実験の概要について解説し、次に、自動運転車を自律走行から遠隔運転へ切り替えるための手順の設計や監視体制等を解説する。最後に、本実験を通じて得られた課題および展望について解説する。

自動運転バスへの信号情報提供

一般道における自動運転の実現においては、信号を正しく認識することが必要であり、インフラから自動運転車両へ信号情報提供を行う実証実験が各地で実施されている。2020年度に福岡県北九州市と埼玉県川口市で実施した、実証実験の概要を紹介する。

インフラ協調型自動運転のための信号情報提供技術

自動運転の実現には、自動運転車両周辺の交通環境を確実に認識することが不可欠である。特に、一般道路を走行するためには、交差点に設置されている信号灯器を認識し、信号に従った安全に走行することが求められる。本紙では、インフラ協調型自動運転のための信号情報提供技術の高度化に向けた取組を紹介する。

鉄道と道路交通の統合型交通制御システム

鉄道と道路の交点である踏切道は、自動運転に障害となる様々な道路空間(環境)の一つである。しかしながら、踏切道における自動運転車の通行については、有効的な議論が進んでいない。本稿では、この解決策として考案した統合型交通制御システムを紹介する。

<HOT Topics>高機能水性塗料の開発とその適用

近年では熱特性、電気特性での高機能な樹脂の複雑構造への適用が求められ、水性塗料化が好ましい。PTFEは非粘着性、耐薬品性、高絶縁性などの特性を持つが、接着性が無いのは欠点である。我々はPTFE、ポリイミド、極性結晶体を混合した、ワンコート可能な水性塗料開発を行い、その物性評価と用途検討を行った。

<HOT Topics>130年ぶりに改定されたキログラムの新しい定義とその微小量計測技術への応用

キログラムは人工物で定義される最後のSI基本単位として残っていたが、キログラム原器の質量安定性よりも高い精度でプランク定数を測定することが可能になり、130年ぶりにキログラムの定義が改定された。プランク定数から質量を導くための方法と、新しい定義にもとづく微小質量計測技術などについて解説する。

<HOT Topics>液化水素貯蔵,運搬のための弱磁場変化による高効率な磁気冷凍法の可能性

多くの磁気冷凍研究では、大きな磁気エントロピー変化を得るために超伝導電磁石による強磁場が必須である。本稿では、希土類Hoを用いた弱磁場変化による高効率な磁気冷凍法を提案する。この方法は、永久磁石で発生可能な磁場によって動作するため、低コストでコンパクトな液体水素貯蔵・運搬に応用できる可能性がある。

<HOT Topics>新吸遮音構造による低中周波数帯域(ロードノイズ)での車室内騒音低減メカニズムの検討(第1報)

フェルト、不織布、ウレタン素材などの従来の吸音材は中高域で効果を発揮するが、低周波で効果を発揮するにはこの従来型の吸音材にはゴムなどの重量のある素材を使用する必要がある。

<HOT Topics>自動運転社会におけるHuman AI Interaction─HCD-Netにおける委員会活動の紹介─

人間とAI技術との関係が重要となる時代を迎えていることから、本委員会ではその代表的な事例のひとつとして自動運転公共バスに焦点をあてて議論している。これまでに2つのワーキンググループにて活動してきた。WG1は自動運転社会全体におけるユーザー及びステークホルダーを整理し、今後取り組むべき課題を探った。WG2では「合意形成/人間の振舞いと責任の境界/過失相殺割合」について議論した。本稿ではこれらの進捗と今後の課題、活動ビジョンなどを紹介する。

<HOT Topics>簡単・安心なEVトリップをサポートするEV専用ナビゲーションアプリとその機能

EVトリップにまつわる不便や不安を軽減するEV専用ナビゲーションアプリは、ラリーのコ・ドライバーの様にEVドライバの運転をサポートし、EV普及を助けるサービスとして成長して行くと考えるが、EV専用ナビゲーションが必要な背景とEV専用ナビゲーションアプリに求められる機能を解説する。

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