E V の航続距離拡大技術
Range Extension Technologies for EV

カーボンニュートラル社会に向けた各国の政策、企業の対応が目まぐるしく変化しています。総括展望では、産官学それぞれのお立場からの国内外の動向と将来についての記事と、その他にもEVの航続距離拡大技術を走行中給電、パワートレイン、熱マネージメントの観点から解説した記事を揃えております。社会インフラはどうなるのか?電動車両はどれが本命?などアンテナを高く張り自動車技術に関心をもつ皆さまに楽しんでいただける特集になったかと思います。是非、ご覧ください。

このページについて

  • 本ページでは、会誌特集記事の抄録をご覧になれます。
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電気自動車・再生可能エネルギー・電力システムが統合したスマートシティの姿

電気自動車が普及・活躍するカーボンニュートラル・シティの実現には、 自動車・電力業界の横断的な取り組みや様々なステークホルダでのスマートシティの共創が不可欠である。本稿では、電気自動車と再生可能エネルギーの同時普及が進む各国での技術開発や社会実証の事例紹介や大阪大学共同研究講座での研究活動を通して、Vehicle Grid Integrationの動向とその先にあるスマートシティの姿についてまとめる。

自動車の電動化に向けた経済産業省の取組

政府として2050年カーボンニュートラルの実現に向け、産業界がこれまでのビジネスモデルや戦略を変え、イノベーションを起こしやすく、挑戦しやすい環境をつくる役割がある。本著は、自動車の電動化、国内外の動向や、電動車・インフラの導入拡大、蓄電池の開発・生産拡大、サプライチェーン・バリーチェーンの構造転換支援、エネルギー・燃料の脱炭素化等の具体的な取組を紹介する。

カーボンニュートラルと持続可能なMobility実現に向けた電動パワーユニット技術へのニーズとHondaのチャレンジ

電動パワーユニットを広く社会実装していく事は、カーボンニュートラルや持続可能なモビリティ実現に必然であり、再生可能エネルギー移行と同期した社会変換を描く事が重要となる。 IEAの2050年カーボンニュートラルに向けたシナリオの背景、 解決手段を紐解いた上で、 Hondaの2050年カーボンニュートラルに向けたチャレンジを紹介する。

NEDO 運輸部門の省エネルギー技術開発に関する取組み

国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、日本のエネルギー・環境問題の解決と産業技術の強化を目的とした国立研究開発法人である。本稿ではカーボンニュートラルの実現に向け、運輸部門の省エネルギーに関する検討内容、およびその一環としてのEVの走行中給電に関する取り組みについて記述する。

第3世代ワイヤレスインホイールモータの開発

本稿では走行中給電可能な第3世代ワイヤレスインホイールモータの技術的な解説をする。「すべてのタイヤの中に」という技術的コンセプトを実現するための要素技術や18kWかつDC to DC95.2%の電力伝送効率を実現した技術解説、さらに走行中給電の今後の課題、展望について述べる。

機械式巻線切替モータ駆動システム

機械式巻線切替システムの小形化手法を構築するとともに,駆動中においても接点アークが生じない切替動作原理を確立した。低速域でモータ巻線を直列接続に切り替えて相電流を低減することでインバータ損失を抑制できるため,電費がJC08モードにおいて最大で10%、WLTCモードにおいて6%改善する見込みを得た。

高性能e-Axle の開発

本稿では、車両要件に合わせた出力仕様や形状の検討に始まり、モータ、インバータ、トランスアクスルの各コンポーネントの設計改善、総合性能評価に至る一連のe-Axle開発内容について述べる。独自の構成で低背化を図り優れた車両搭載性の実現、ユニット全体の高出力密度化がもたらす電費改善効果も交えて紹介する。

トルクセンサを用いたEV におけるシームレス2速変速システムの提案

本稿では磁歪式トルクセンサを備えたEV用の2速変速機を紹介する。2速変速機の導入により航続距離の延伸と走行性能の向上が可能になる。航続距離最大化のためには大段間比であることが求められるが、変速ショックの増大を招く。出力軸トルクセンサによるフィードバック制御により、シームレス変速を実現する。

EV における熱マネジメント技術による航続距離の拡大

EVの課題として航続距離の短さ、 充電時間の長さ、 バッテリー寿命等が挙げられる。これら課題の要因を、熱マネジメントの視点でEVとエンジン車を比較して解説する。また航続距離拡大に貢献する熱マネジメント技術の各項目に対し、それぞれ効果の見込み値を示す。更に個別空調による空調消費電力削減について紹介する。

電動車両エネルギー解析のためのスマートな1D/3D連成手法(Fiat 500eでの適用例)

EVにおいて、空調エネルギーの抑制が、電費の向上の鍵となる。 ECU制御や車両運動とエアコンシステムの冷凍サイクルを扱い、かつ3次元的な形状の影響を大きく受けるコンデンサ排風分布やキャビン風流れ等の現象も取り扱うために1D-3Dのスマートな連成手法を確立し実際の車両開発に活用した例を紹介する。

<HOT Topics>Dyフリー高性能Nd-Fe-B系異方性ボンド磁石の開発と電動アクスル応用への展望

今後の自動車の電動化に伴い、モータに用いられるNd-Fe-B系磁石の需要は高まる一方で将来的な供給不足が懸念される。この課題を解決するには、高性能DyフリーNd-Fe-B系異方性ボンド磁石を用いた電動アクスルの高速回転化による省資源化が有効だと考えられる。 本稿では開発した高性能磁石と、それを用いた電動アクスルの展望を述べる。

<HOT Topics>見えてきた光格子時計による秒の再定義への道筋

広く計測技術を支える標準量の中で最も重要な標準の一つである周波数標準については、従来のセシウム原子のマイクロ波遷移による定義から光格子時計に代表される光学遷移による定義への変更が議論されている。再定義に至るために満たすべき条件とそれに対しての進捗の状況、また再定義の想定される時期について概説する。

<HOT Topics>タイヤ回転を考慮したCFD技術によるデザインと両立する空気抵抗低減技術の開発

CO₂排出量削減のために空気抵抗(Cd値)の低減は欠かせない。ただしCd値は車体形状に依存するため、デザインと空力の両立が命題である。私たちはタイヤ周りの流れ場に注目し、CFDを活用して検討を行いデザインコンセプトと両立し空気抵抗を低減できる新技術を開発した。そして、新しい技術を新型SUVに適用した。

<HOT Topics>都内の自動車アイドリング苦情の現状と課題

自動車のアイドリングにより騒音及び悪臭による複合的な公害を発生させるため、東京都では条例で自動車運転手の義務付けしている。近年苦情は増加傾向を示し、2020年はCVID-19の影響も受けより増加した。改善に向けて発生場所、時間及び業種を整理し、交通量、荷待ち時間や建築動向に関する統計から改善に向けた方法を検討した。

<HOT Topics>脊柱形状の個人差を考慮した着座負担低減技術の検討

自動車での乗員の着座負担を低減することを目的に、着座負担を感じやすい脊柱形状を有する人を対象として、シートによる身体の支持方法について検討した。その結果、第3腰椎から第3仙椎までを適正に支持することにより、肩や腰椎下部に負担を感じやすい人であっても、着座負担を低減できることがわかった。

<HOT Topics>燃料電池の飛躍的な普及拡大に向けた研究開発事業を開始

世界各国でカーボンニュートラルの実現に向けた動きが進められる中で、水素エネルギーへの期待が一段と高まっている。NEDOは水素エネルギーに関する幅広いプロジェクトを推進中であるが、2020年度から燃料電池に関する新たなプロジェクトを開始した。本稿では燃料電池の飛躍的拡大に向けて進める研究開発の一端を紹介する。

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