<技術の窓>商用車用パワートレイン開発におけるモデルベース開発の取り組み
<「技術開発賞」技術紹介>超低床小型BEVトラックを実現した電動パワートレーンシステムの開発
<「技術開発賞」技術紹介>シグナルロードプロジェクション搭載ヘッドランプの開発
<「技術開発賞」技術紹介>過酷使用環境に対応したパラレルハイブリッドシステムの開発
仮想で作り、現実を動かす
―誰でも分かる「CAEってこういうこと!」
実際にモノを作る前に仮想空間内で作って試す「CAE(Computer Aided Engineering)」について、誰にでも分かりやすいように解説する。仮想空間で行うコンセプト設計・前処理・シミュレーション等、それらを実現する計算基盤、そして、シミュレーション結果を現実と照らし合わせる妥当性検証について、料理の工程を比較して解説するとともに、それぞれの工程における勘所を示す。
交通社会の意思決定を支えるシミュレーションとCAE
自動車だけでなく道路環境、人間の行動、制度的・運用的枠組みを含むシステム全体に焦点を当てた交通社会CAEの概念を紹介する。また、交通流シミュレーションとAIを統合した分析・評価手法を提供する交通社会CAEが、交通政策や次世代モビリティシステムの意思決定を支援する上で果たす役割と課題について概説する。
ヒト・モビリティ・ソサエティに関わるシミュレーション技術の高度化コンソーシアム
産官学が連携し、VR空間での仮想実証実験を通して、人・モビリティ・社会に関わる課題解決を目指すコンソーシアム活動を紹介する。2024年1月に発足したこの取り組みは、人々の移動や行動を精緻に再現できるシミュレーション技術を用いて、PoC(概念実証)の手法を提案する協調領域の取り組みである。
協調領域におけるCAEの在り方
本稿ではCAEを協調領域の開発において異なる専門分野や組織をつなぐ翻訳装置として再定義する。また、判断の根拠を共有するための新たなCAEフレームワークを提案する。このフレームワークの適用例として、複数台連携ドライビングシミュレータを翻訳装置として用いる高速道路合流支援に関する事例研究を紹介する。
人体コンピュータモデルが拓く衝突安全評価
本稿では、衝突安全評価における人体コンピュータモデル(HBM)について、衝突試験用ダミー(ATD)との違い、代表的モデル、制約と課題、および欧州でのVirtual Testing(VT)活用動向を概説し、HBMを用いたVTが、実機試験では網羅が難しい多様な衝突条件や乗員条件を扱いうる補完的手段として、より公平で実態に即した評価に寄与しつつあることを示す。
予防安全支援システム効果評価シミュレータ:ASSESS
当研究所では、予防安全支援システムの交通事故低減効果を推定するため、効果評価シミュレータASSESS(A Survey Simulator to Evaluate Safety Systems)を継続的に開発している。ASSESSは、マルチエージェント型シミュレータで仮想的な交通環境上で衝突・ニアミスを予防安全支援システム(ADB等)の導入前後で比較して効果を見積もる。ASSESSは、原則として実測データや被験者実験に基づいて構築され、実交通・実挙動との整合確認を通じて妥当性を検証している。
自動運転の安全性を評価するためのドライバモデルに関する取り組み
―自動運転車の立場の違いを考慮したモデル化―
本稿では、自動運転車の安全性に関するシミュレーション評価への活用を念頭におき、防止可能性を定義するドライバモデルに関する取組みについて述べる。自動運転車は、他者が引き起こす衝突リスクに反応する立場と、自車のふるまいが他者の衝突リスクを引き起こさない立場の違いを考慮する考え方と具体例を紹介する。
クルマで走るバーチャル世界
―実車両運転型VRの試み
HMDを装着し、バーチャル空間を視聴しながら実車両を運転する「実車両運転型バーチャルリアリティシステム」を紹介する。まず、バーチャルリアリティの概念について説明し、続いてシステムの具体的な実装例を解説する。最後に、モータスポーツへの応用やDriving Simulator(DS)との補完利用の可能性について述べる。
「ウラノス・エコシステム」が拓く自動車産業のデータ連携・利活用
―自動車産業におけるデータスペース実装の現状と展望―
自動車産業ではSDV化や環境規制強化により、企業を跨ぐデータ連携の重要性が高まっている。本稿はデータスペースの概念と欧州の動向を概説し、日本発のウラノス・エコシステムとODSの特徴を、自動車・電池分野の事例を通じて示す。
<ホットトピックス>液体合成燃料の組成がディーゼルエンジン性能に与える影響
オキシメチレンジメチルエーテル(OMEmix)のディーゼルエンジン性能改善効果
北海道大学ではe-fuel(FT軽油)がディーゼルエンジン性能に与える影響を調べてきた。e-fuelの市場導入は市販軽油の性状を見直す良い機会である。燃料製造時のFT軽油の蒸留温度を変更したり含酸素燃料のオキシメチレンジメチルエーテル(OMEmix)が燃焼に与える影響を評価してきた。本報告では、GTLへのOMEmix混合効果を単気筒ディーゼルエンジン、急速圧縮膨張装置、定容燃焼容器を用いて調査したので報告をする。
<ホットトピックス>ドライバの頭部移動によるミラー視界拡大範囲の分析
―SUVの事例紹介―
間接視界装置として、カメラモニタシステムが使用可能となったが、カメラは原則視点が固定されており、一時的な視界範囲の拡大以外は認められていない。一方、ドライバがミラーを確認する際、頭部移動により視点を変化させ、視界範囲を拡大している。本研究は、この拡大量の実態を実車実験により把握し、視界解析を行った。
<ホットトピックス>デジタルツイン環境を活用したリアルワールドエミッション低減技術開発
交通流シナリオの自由度と再現性が高く、実路相当の評価が可能なデジタルツイン開発環境を構築した。さらにこの環境を活用し、再現性のある交通流シナリオの前提条件のもと、ドライバの運転特性と交通流について、Nox成分に着眼した排出傾向の確認や、排出低減に向けた検討制御を織り込んだ効果を報告する。
<ホットトピックス>世界最大となる30 mm×30 mmサイズの双晶のない(111)単結晶ダイヤモンド自立基板の生産技術を開発
オフ角を有するサファイア基板上へのヘテロエピタキシャル成長により、30 mm角の自立型双晶フリー{111}ダイヤモンド成長に成功した。X線ロッキングカーブ測定の結果、{111}面における半値幅は94 arcsecであり、高い結晶品質を有することが確認された。さらに、{220}回折ピークに対するX線極点図は三回対称性を示し、双晶を含まない単結晶であることが示唆された。サファイア基板のオフ角およびオフ方向依存性について、検討の結果、サファイア基板の{0001}面に対して〈11-20〉方向へ傾斜させることにより、ステップフロー成長が促進されるとともに、{111}ダイヤモンドにおける〈11-2〉ステップ方向が配向整列することで、双晶形成が抑制されることが明らかとなった。
<ホットトピックス>雪付き低減と空気抵抗低減を両立するための流れ場構造の研究
雪が車両背面に付着する経路に着目し、雪付きメカニズムに仮説を構築した上で、雪付き低減と空気抵抗低減を両立する流れ場の形成を試みた。具体的には、床下およびルーフから供給される流れを調整することで流れ場構造を最適化し、実路走行にて雪付きの様子を可視化することで仮説検証を行った。
<ホットトピックス>マルチモーダルRAGを用いた交通事故リスク推定
視覚言語モデル(Vision-Language Model; VLM)を交通事故リスク推定タスクへ適応させるためのファインチューニングを効率化するアノテーション手法を提案する。少量のラベル付きデータを用い、マルチモーダルRAG (Retrieval-Augmented Generation) を活用することで未見の画像に対して事故リスクを生成するというものであり、本手法により推定性能が向上することを確認した。
<超の世界>らせん状のキラル分子が磁石の性質を示す原理を発見
<スポットライト>強磁性窒化鉄(α”-Fe₁₆N₂)とサマリウム鉄窒素(Sm₂Fe₁₇N₃)の複合磁石の開発
<匠の技>F1で磨いた精密板金と「作りの近代化」
―プロセスを技術に変える 山上 武氏
<学生フォーミュラの日々 そして 今>学生フォーミュラを応援してもらうために