<技術の窓>3D&デジタルの活用がもたらすモノづくり産業の大変革
合成燃料利用効率向上につながる廃熱有効活用・早期暖機のための熱マネジメント技術開発
合成燃料利用のHEVにおいて50%の熱効率を目指して実施している、低温動作・高速応答性の化学蓄熱材料、乗用車へ搭載可能な超小型軽量ORC、高効率・軽量・高堅牢性熱電発電材料の開発状況と、これらの車載時の燃費改善効果に関するシミュレーション結果について紹介した。
自動車周りの流れと音の計測・解析技術(仮題)
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有機材料を用いた熱電変換
有機熱電素子と熱化学電池は、自動車産業や急速に拡大するIoT分野において、熱だけによるセンサー用電源として実用化できるレベルに達している。動作温度に応じて、有機熱電素子と熱化学電池を使いわけることで、エネルギーハーベスティング技術の範囲を大幅に拡大し、さまざまな廃熱源を有効活用することができる。
大型FCVトラックの制動信頼性確保のための空気圧縮開放式補助ブレーキ
回生ブレーキはバッテリーが満充電になった時や、電気的な故障が発生した時や、冷却用電動ポンプ等の冷却系の故障が発生したときには利用できないという不安定性の課題を有している。したがって大型FCVトラックの安全を確保するためには何らかの機械的な信頼性の高い補助ブレーキが必須である。その課題を解決する方策としては、空気圧縮開放式のブレーキ装置が適している。
プラズマアクチュエータを用いた簡易自動車モデル周り流れの流体制御
本稿では簡易自動車モデル(Ahmedモデル)のプラズマアクチュエータによる空気抵抗低減効果を調べた。Ahmedモデルに取り付けたアクチュエータをOn/Offさせた。このアクチュエータのOn/Offによるデューティ比および周波数をパラメーターとして変化させて抗力や揚力が変化する様子を調べた。
乗員の人体熱平衡を考慮した車両空調
昨今の車両空調技術の中で、省エネに関するテーマは最も求められている項目の一つである。本稿は、『温熱快適性』という『感性』に関わる量を、人体の温熱生理を組み込んだ『人定熱平衡モデル』を用いて、定量的に温熱快適性を予測する技術を紹介する。これにより、更なる省エネを進めた制御システムの開発が期待できる。
多孔質吸音材微視構造内部における音波の流体・熱的挙動の分析・可視化
均質化法によるマルチスケールシミュレーションを適用し、多孔質吸音材の微視構造内における音波の流体・熱的挙動を可視化した。また、粘性および熱伝導による散逸エネルギーの寄与度を示した。計算モデルは、走査電子顕微鏡やμX線CTによる多孔質吸音材の微視構造画像を用いて代表的な構造と寸法を抽出し構築した。
BEVの航続距離拡大を実現するためのヒートポンプ用吸放熱器
バッテリー電気自動車は航続距離を確保するためにバッテリー消費量を減らす必要がある。冬季は、外気から熱を吸収するヒートポンプシステムを使用し、暖房時の電池消費を抑えているが、外気の熱を吸収する際、熱交換器に発生する霜による効率低下の問題がある。今回、車両の排熱を利用した除霜を実現する熱輸送・除霜排水機能を有する熱交換器を開発したため、紹介する。
窓を通した熱の流出入を大幅に抑える透明薄膜フィルムを開発─室内温度維持のためのエアコン消費電力を20%削減─
金属酸化物薄膜とAg薄膜とからなる2層構造体薄膜を透明基体やフィルム上に形成し高い可視光透過率と表面硬度を有し室温熱放射を50%以上抑制し太陽光熱の50%以上遮熱する放射熱制御フィルムを開発した。
<ホットトピックス>薄鋼板の延性亀裂発生特性評価手法
自動車衝突事故が発生すると、部材が大きく変形し、複雑な応力状態下で延性破壊する事がある。本稿では引張およびせん断応力状態下における材料内部からの延性き裂の発生・進展挙動を明確に区分する試験片を用いて、金属材料の延性き裂発生特性を評価する手法を紹介する。
<ホットトピックス>製造現場の微振動計測と振動レベル判定
製造現場には多くの振動が存在する。設置されている機器に振動が伝播した場合、所望の性能を発揮できなくなる。精度高い生産や検査を実現するには、製造現場の微振動を正確に把握しておくことが必要となる。本稿では、製造現場の微振動の計測と対策として、①微振動の計測技術、及び②微振動の規格化の事例を紹介する。
<ホットトピックス>電気自動車・充電インフラ・エネルギーシステムの統合を描くeモビリティ・デジタルツイン
電気自動車が普及・活躍するカーボンニュートラル・シティの実現には, 自動車・電力業界の横断的な取り組みや様々なステークホルダでのスマートシティの共創が不可欠である。本稿では, 様々な分野・ステークホルダを結ぶデザインツールとして期待される, eモビリティ・デジタルツインの必要性と動向, そして応用事例を紹介する。
<ホットトピックス>高強度アルミニウム熱間鍛造の新プロセスの開発
自動車の足回り部品であるステアリングナックルは、軽量化を目的に鋳鉄製から高強度アルミ鍛造製に置き換えられてきた。しかし、従来のアルミ鍛造プロセス(T6プロセス)は熱処理プロセスの特性上、CO2排出量が多く、高強度化が困難という課題があった。そこで、低CO2かつ高強度化が可能な新プロセスを開発し、量産化した。
<ホットトピックス>ブレーキ用摩擦材開発へのDX活用の一例
DXへの取り組みは、社会の潮流に取り残されぬよう、どの企業も活発化している。我々の取り組みは、開発効率の最大化を目指して、これまでの設計・試作・評価・考察の開発PDCAサイクルに、データ駆動型のPDCAサイクルを付加する取り組みを行っている。この取り組みの礎は、これまで工程別で個別に構築したデータベースやファイルサーバを統合した形の研究開発プラットフォームを構築する事である。
<ホットトピックス>白金/炭素ナノマテリアル複合体による水素発生触媒の開発
本稿では、炭素ナノマテリアル (CNM) に白金ナノ粒子 (PtNP) を担持したナノマテリアル複合体による水素発生触媒を紹介する。CNM と PtNP を複合化するために、機能性ポリマーを介する方法(2)と、CNM と PtNP を直接複合化する方法を検討した。各々得られた PtNP/CNM 複合体の PtNP 担持量はマイクログラムオーダーであり、既存のPt 系水素発生触媒に比べ、1/100 の Pt 削減化に成功した。また、水素発生触媒は電気化学的に安定であり、電流密度 100 mA cm–2 で 150 時間連続して水素を発生することがわかった。我々の複合化手法は、高効率な水素発生触媒を提供するだけでなく、PEM 水電解槽の産業応用への促進に貢献するコスト効率の高いアプローチである。
<超の世界>安全性を数学的証明――自動運転の本格普及へ
<スポットライト>組み込み機器向け類似度判定ソフト「AiirDTW」
<標準化活動レポート>次世代型歩行者脚部インパクタaPLIのISO規格策定活動を振り返って
<学生フォーミュラの日々 そして今>学生フォーミュラの思い出
<学自研活動レポート>2023年度関東支部学自研活動の紹介
<学自研活動レポート>2023年度九州支部学自研活動の紹介