<技術の窓>LEGACYツーリングワゴンとOUTBACKの誕生
<五感で考えるこれからのクルマの「快適性」>快不快の境界線,五感の先に見えるもの
旭化成が培ってきた衣服の快適素材開発の手法を、自動車内装材に当てはめて新規開発を行っている。快適性という曖昧なターゲットに対してどのようなアプローチで我々が取り組んできたかを、人の快適性への考え方を交えて説明し、人を測ることを大切にして開発を進めてきた事例を紹介したい。
<五感で考えるこれからのクルマの「快適性」>新しいモビリティにおける移動空間の価値創造
本稿では、新しいモビリティ社会に向けてトヨタ紡織が取り組む移動空間の価値創造を紹介する。我々が目指すのは、一人ひとりのWell-beingを高めるために、楽しく、安心、安全で時間を有効的に使える移動空間の提供である。
<五感で考えるこれからのクルマの「快適性」>これからのクルマの空調技術
─輻射ヒータ
電気自動車は暖房時の大きな電力消費による航続距離低下が大きな課題である。今回、輻射熱によって効率的に乗員を温める輻射ヒータを開発した。表面が高温でありながら触ると温度が下がる安全なヒータ構造により、乗員の温熱快適性を向上させ、暖房の空調能力を14%を削減し、航続距離延長に貢献する。
<五感で考えるこれからのクルマの「快適性」>自動車ガラスにおけるサーマルトレンドと遮熱中間膜の有用性
本稿では自動車ガラスにおけるサーマルトレンドと課題、そして遮熱中間膜の有用性について論じる。主にヒトへの快適性に影響を及ぼす日射からのジリジリ感低減に有効とされる特定波長1550nm/1900nmの透過率カット、電費低減及び燃費効率向上、環境負荷低減への期待効果について述べ、また導入が進んでいるADAS/ADへの貢献についても説明する。
<五感で考えるこれからのクルマの「快適性」>運動快適性に対するモデルベースドアプローチ:
動揺病から操作性まで
本稿では、自動車等の人間が乗り込む機械システム(搭乗型機械)を例に、その運動快適性を取り上げた。自己運動感覚および運動制御に関する簡易モデルを用い、動揺病や機械操縦性を同一の枠組みで検討する可能性について、主に著者の研究成果を中心に述べた。
<五感で考えるこれからのクルマの「快適性」>デジタルデトックスキャビンの提案
マレリは車両の進化による将来の車室内の使われ方の変化を捉え、人がより快適に過ごせるキャビンとHMIの最適化による快適性の両立を目指したデジタルデトックスキャビンを開発した。キャビン内での快適性を提供する要素について説明をする。
<五感で考えるこれからのクルマの「快適性」>聴覚系の特徴量を用いた,音によるクルマの上質さ評価モデル
近年、HMIの進化に伴い人間中心の車両設計が注目されている一方、対象音が多様化し、開発工数が増大している。我々は、これら課題に効率的に対応するため、聴覚を含む感覚モデルと車両モデルの統合を目指す。本稿では、聴覚系に基づく特徴量を用いた上質な車を想起させる車内音の評価モデルを紹介する。
<五感で考えるこれからのクルマの「快適性」>車室内の快適で安全な音環境の実現に資するPSZ能動騒音抑圧技術と所望音通過技術
本稿では、音を閉じ込める技術、能動騒音抑圧技術、音響イベント定位技術を融合し、先進安全自動車(ASV)において、ミラーやレーダー、カメラでは捉えられない死角を音響技術による“耳”で感知し快適性、安全性、信頼性をユーザに提供するパーソナライズドサウンドゾーン(PSZ)技術について述べる。
<五感で考えるこれからのクルマの「快適性」>車室内の「におい」に対する取組み
快適な車室内環境を提供するために、新車臭を低減し、その評価を実施することは非常に重要である。本稿では、臭気評価者の育成方法や認定制度について詳述し、中国市場における嫌いな臭気の調査結果と官能評価基準の厳格化、さらにそれに基づく具体的な改善活動の事例を示し、品質向上の取り組みを明らかにする。
<五感で考えるこれからのクルマの「快適性」>匂いセンサ「FlavoTone®」による匂いの可視化技術
匂いの評価法としては従来、GC-MS等の機器分析や官能評価が中心だった。一方、従来法よりも簡便に匂いを可視化・識別する方法として「匂いセンサー」の実用化が期待されている。本稿では匂いセンサー技術および当社で開発しているFlavoTone®技術の基礎的な特徴について紹介する。
<五感で考えるこれからのクルマの「快適性」>ガムの官能特性と咀嚼の作用
ガムは"香りのお菓子"と呼ばれるほど香り豊かな食品である。最近の研究では、ガムを噛むことが心身にさまざまな影響を与えることが報告されている。本論文では、チューインガムのさまざまな効果、主に運転関連の効果について概説する。
<ホットトピックス>オフロード(泥濘路)におけるタイヤ性能の定量化と官能との紐づけに関する研究
タイヤの開発において、オフロード性能の多くは、官能で評価されてきた。 定量評価を確立するのが難しい側面の1つは、経験豊富な評価者の暗黙知に依存して行われ、運転操作が明確でなかったことである。 そこで、泥濘での走行方法の分類と計測条件の設定に着手。 性能を定量的に評価できるようになった。
<ホットトピックス>3,000億年で1秒の誤差を目指す原子核時計
超高精度な原子時計は、科学分野における精密計測の基盤となるばかりでなく、一般社会においても、全球測位衛星システム(GNSS)によるナビゲーションシステムを可能にするなど大きな役割を果たしている。 既存の原子時計の精度のさらに一桁上の精度をめざす原子核時計の原理とその開発について解説する。
<ホットトピックス>三鷹市AIデマンド(予約型乗合)交通
─AIデマンド交通を支えるルーティング・アルゴリズム技術─
地域公共交通の維持が難しくなっている今、交通機関が役割分担し競合ではなく共創して交通ネットワークを充実していく必要がある。地域内交通の一翼を担うAIデマンド交通は、市民の外出促進を進め、持続可能で魅力あるまちづくりに貢献することを目指している。本稿では、AIデマンド交通を支えるコア技術であるルーティング・アルゴリズム技術についても紹介する。
<ホットトピックス>BEV製造工程改革への対応
近年の内燃機関規制強化により、世界各地で電気自動車(BEV)の導入が加速している。一部地域ではその普及が減速しているが、この流れは止まることなく、BEV市場は成長期に入り、より低価格化が求められている。主要な自動車メーカーはクルマの造り方を大きく変えることで、低コスト化に対応しようとしている。この製造工程改革に伴い、サプライヤーも開発能力や品質保証を含めたモジュール提供が求められており、それに対応するために得意とする技術を活かしながら、その知見の幅を広げていく努力が求められる。また、業界全体で連携し、対応していくことも求められる。
<ホットトピックス>工場や自動車からの排熱を電気に変える!
─高い熱電変換性能と安定性をもつ「n型カーボンナノチューブ紡績糸」
長尺・高密度カーボンナノチューブCNTを直接引き出し撚って作製する乾式CNT紡績糸をジュール加熱処理することで高品質化し、そして、最適な溶媒を用い長期安定なn型ドーピング技術を開発することで、p型とn型熱電変換素子からなる軽量・フレキシブルの熱電変換モジュールで低温未利用の排熱から高効率に電力変換させる。
<ホットトピックス>高応力三軸度状態を考慮した延性破断モデルとIsogeometric解析による高強度鋼板のき裂進展解析
本誌では、高強度鋼板のき裂進展解析のために、3次の非構造スプラインソリッド要素を用いたIsogeometric解析(IGA)を採用した。また、2軸引張状態の応力三軸度を超える範囲の破断閾値を考慮した延性破断モデルを作成し、IGAに導入した。これにより、実際のテストのき裂進展を良好に再現する結果が得られることが分かった。
<超の世界>時空間的に制御されたマイクロ渦生成:マイクロ流体工学の新たな領域を拓く
<スポットライト>微細藻類の活用促進のための中性子を利用した新たな品種改良技術
<標準化活動レポート>パワーエレクトロニクスシステム部会の標準化活動
<匠の技>設備保全は自らの手で,そしてチャレンジ
前川内 稔氏
<みんなのモーターサイクル工学講座>動力を伝える機構
~ クラッチ