ドライバ評価手法のこの10年と将来展望

本特集は、自動車技術会技術部門委員会の一つであるドライバ評価手法検討部門委員会と共同で企画しました。 この10年で急に自動運転技術が身近なものとなりましたが、自動運転であっても/自動運転だからこそ、【人間研究】が必要です。ドライバ評価手法の動向を俯瞰することで、その理由をうかがい知れる内容といたしました。 また、この10年で自動車だけでなく各種計測技術も進歩を遂げ,ドライバ評価も計測技術の進歩に合わせて日々知見がアップデートされています。総括展望はドライバ評価手法のこれまでを振り返ると共に今後の展望を、各論として行動/ 生理/心理にフォーカスを当てた記事を紹介しております。是非ご覧ください。

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<技術の窓>自分で障子を開けてみることのすすめ

ドライバ評価手法のこの10年と今後の展望

ドライバ評価手法のこの10年の変化を振り返った。新たな計測項目、種類の増えた実験環境、自動運転技術の実用化の影響、そして、蓄積・整備されてきたドライバ評価のデータベースを概説した。人々の生活とモビリティという近年の研究展開を紹介し、オープンイノベーション体制の構築など、今後の展望を記載した。

自動車の革新に対する人間工学の将来課題

現在自動車は、技術革新からビジネスモデルまで100年来の変革期を迎えている。そこでは、技術ありきではなく、人間の身体的・心理的特性や文化・習慣を含めた考え方・感じ方を反映した、人間中心となるように配慮が必要となる。その実現のため、今後想定される自動車人間工学が検討すべき課題を述べる。

CX-60ドライバ異常時対応システムの開発

マツダは、安全思想「MAZDA PROACTIVE SAFETY」に基づき、先進安全技術「i-ACTIVSENSE」を開発してきた。しかし、事故のない社会の実現には、超えるべき山が沢山ある。とりわけ運転中にドライバーが運転不能に陥った場合は重大事故につながり易く、社会的影響も大きい。このような事故の対策に対して、日本ではASV(Advanced Safety Vehicle)の枠組みに基づき検討が進み国土交通省により“ドライバー異常時対応システム基本設計書” が策定された。また国連法規でもリスク軽減機能(Risk Mitigation Function)が策定されるなど開発が進展しつつある。今回、ドライバーの内因性疾患、体調急変時、すなわちドライバーが運転不能に陥った際の支援機能として自動車を緊急停車させるドライバー異常時対応システム(Driver Emergency Assist; DEA)を開発し、CX-60に搭載したので、そのシステムの概要を紹介する。

自動運転レベルの分類で整理したドライバ運転行動研究の変遷

ドライバ運転行動の研究は、交通事故防止を目指しながら、運転自動化技術の進展とともに研究課題に取り組んできた。本稿では、自動運転レベルにもとづき、手動運転、運転支援、システムからドライバへの運転交代、自動運転に分類して、いくつかの研究論文を取り上げながら過去10年間の研究動向を概説する。

身体負担評価ツールの現状と研究動向

身体負担の軽減は、製品や作業環境の設計において考慮すべき要因の一つである。本稿では、身体負担評価ツールの代表例として、表面筋電図、デジタルヒューマンモデリング、および観察法について、その概要を説明する。また、身体負担評価に関する研究動向を紹介する。

生理指標を用いた鉄道運転士の状態推定

鉄道運転士の業務支援の一環として、運転に適した状態からの逸脱を検知対象とする生理指標に関する検討について紹介した。測定の簡便性と検知精度の両立を目指し、心拍と呼吸に着目した。これらを用いて個人ごとに指標を最適化することが、強い緊張状態と覚醒レベル低下の検知に対し有効であることを示した。

さまざまな非侵襲脳機能計測技術の特徴

人が実世界で環境情報を処理し行動するため、多くの脳領域が複雑な神経ネットワークを形成し相互に連携して、多様な脳機能の協調的な働きを支えている。本稿では、近年自動車運転等を含むさまざまな場面での認知・実行機能の神経基盤の解明や定量的な評価のために用いられるようになっている脳機能計測技術を概観する。

さまざまな心理測定手法とその注意点

運転に関連する心理的変数(例:意図、主観的疲労、注意)の測定を試みるとき、それらは直接観察することができないという問題が存在する。本稿では、心理測定にまつわる構成概念妥当性などの基礎を解説する。

<Hot Topics>積層型吸音材の音響特性向上に向けた均質化法と機械学習による解析

不織布と発泡ウレタンから成る複合型積層吸音材を対象として均質化法による吸音特性解析技術を適用した。さらに得られた数万パターンの計算結果に機械学習の手法を適用することで、吸音特性に影響の大きい因子と、その適正範囲を計算科学的に提示した事例について述べる。

<Hot Topics>スタンドアロン型HMDを用いた歩行環境シミュレータの開発と歩行者の車道横断行動の計測─CAVE型との比較を含めて─

参加者を取り囲む様に配置されたスクリーンにCGの交通環境を投影して車道横断を疑似体験できる歩行環境シミュレータが交通安全講習に活用されている。本報告では、最近の研究で明らかになった高齢歩行者の車道横断行動の特徴に加え、新たに開発したスタンドアロン型HMDを用いた歩行環境シミュレータについて報告する。

<Hot Topics>大型商用車用廃熱回収ランキンサイクルに関する研究

将来的な燃費改善アイテムとして、排気熱を回収し動力に変換する廃熱回生ランキンサイクルシステムを実機に搭載し検討した。排気熱回収・動力回生のレトロフィットシステム搭載による燃費改善効果を確かめることができた。本稿では、検討の過程と結果、及びシステム上の課題などについて述べる。

<Hot Topics>限定区域内における大型路線バスの自動運転

いすゞ自動車は、ドライバー不足を解消し、旅客輸送量の向上と人の流れの効率化に貢献することを目的に、地域を限定した大型路線バスの自律走行を推進について述べる。

<Hot Topics>甲州ぶどう残渣(ワインパミス)とPP・バイオマスPPを組み合わせたペレット・化粧品容器

産廃利用の観点から、甲州ぶどう残渣(ワインパミス)を用いてペレットを開発、当該ペレットを用いて化粧品容器にした。リサイクル・付加機能(抗菌効果)を付与した新素材として今後様々な分野で認知していただき、人々の環境に対する意識の高まりに繋げていきたい。

<Hot Topics>新型コロナウイルス感染症・ビッグデータ・数理モデル

新型コロナウイルス感染症の大流行が始まってから4年近くが過ぎた。本稿ではわが国での経緯を振り返り、本感染症の潜伏期間や世代期間について、伝統的な疫学とは異なる「ビッグデータ」の視点から議論する。また、簡単な数理モデルとビッグデータを結びつけ、基本的パラメータの推計を行った結果を紹介する。

<超の世界>瞬目パターンに浮かび上がるフォーミュラカードライバの認知状態変化

<スポットライト>世界最高電力密度・最高感度の超薄型音力発電素子および皮膚貼り付け型音響センサ

<標準化活動レポート>パワーエレクトロニクスシステム部会高電圧部品耐環境試験法分科会の標準化活動

<技術会議活動レポート>デザイン部門委員会見学会 話題提供「「三式戦闘機 飛燕」修復プロジェクト」と「岐阜かかみがはら航空宇宙博物館」見学レポート

<学生フォーミュラの日々 そして今>学生フォーミュラとの関わり

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